○甲良町住民基本台帳の閲覧等に係る支援措置に関する要綱

令和6年7月29日

告示第34号

(目的)

第1条 この要綱は、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律(平成13年法律第31号。以下「DV法」という。)第1条第1項に規定する配偶者からの暴力、ストーカー行為等の規制等に関する法律(平成12年法律第81号。以下「ストーカー規制法」という。)第7条第1項に規定するストーカー行為等(以下「ストーカー行為等」という。)、児童虐待の防止等に関する法律(平成12年法律第82号)第2条に規定する児童虐待(以下「児童虐待」という。)又はこれらに準ずる行為の被害者からの申出により、当該被害者に係る住民基本台帳法(昭和42年法律第81号)に基づく住民基本台帳の一部の写しの閲覧、住民票の写し等の交付及び戸籍の附票の写しの交付(以下「住民基本台帳の閲覧等」という。)を制限すること(以下「支援措置」という。)について必要な事項を定めるものとし、もって当該被害者の保護を図ることを目的とする。

(支援措置の対象者)

第2条 支援措置の対象者は、本町の備える住民基本台帳に記録され、又はその作成する戸籍の附票に記載されている者で、次の各号の1に該当するものとする。

(1) DV法第1条第2項に規定する被害者であって、かつ、同条第3項に規定する配偶者から更なる暴力によりその生命又は身体に危害を受けるおそれがある者

(2) ストーカー行為等の被害者であって、かつ、更に反復してストーカー行為等をされるおそれがある者

(3) 児童虐待を受けた児童である被害者であり、かつ、再び児童虐待を受けるおそれがある者又は監護等を受けることに支障が生じるおそれがある者

(4) 前3号に掲げるもののほか、特定の者から生命、身体等に著しく危害を及ぼす行為を受けた者であって、かつ、更に当該行為を受けるおそれがあると認められる者

(支援措置の申出)

第3条 支援措置を受けようとする対象者は、甲良町住民基本台帳事務における支援措置申出書(様式第1号)により町長に申し出るものとする。

2 前項の規定による申出をする者(以下「申出者」という。)は、当該申出者と同一の住所を有する者について、併せて支援措置を受けようとするときは、同項の申出書によりその旨を町長に申し出るものとする。特別の事情により当該申出者と住所を異にする者について併せて支援措置を受けようとするときも同様とする。

3 町長は、申出者から、その者の写真を貼付した身分を証明する書類(官公署が発行するものに限る。)を提示させることにより、本人であることの確認(以下「本人確認」という。)を行うものとする。ただし、当該身分を証明する書類がない場合は、本人であることを推定できる書類を提示させることにより、本人確認を行うものとする。

4 町長は、第1項の規定による申出が代理人によるものである場合は、法定代理人にあっては戸籍謄本その他資格を証明する書類を、任意代理人にあっては当該代理人の指定の事実を確認するに足りる書類を提示させ、その資格を確認するものとする。この場合において、前条第3号の被害者について、児童相談所長又は被害者の監護を行う児童福祉施設の長、里親若しくは児童福祉法(昭和22年法律第164号)第6条の3第8項に規定する小規模住居型児童養育事業を行う者が代理人となる場合は、当該被害者の監護等をしている事実を確認するに足る書類を提示させ、その資格を確認するものとする。

5 第3項の規定は、前項の代理人による申出の場合について準用する。

(支援措置の必要性の確認)

第4条 町長は、前条の規定による申出があったときは、当該申出人が第2条第1号から第3号までに掲げる者にあっては警察、配偶者暴力相談支援センター、児童相談所、福祉事務所長その他関係機関の意見を聴取すること又は裁判所の発行する保護命令決定書の写し若しくはストーカー規制法に基づく警告等実施書面等の提出を求めることにより、同条第4号に掲げる者にあっては福祉事務所長等関係機関の意見を聴取することにより、申出者に対する支援措置の必要性を確認するものとする。

2 前項の場合において、市町村長は、上記以外の適切な方法がある場合には、その方法により確認することとしても差し支えない。

(確認の結果の通知)

第5条 町長は、前条の規定により支援措置の必要性があることを確認したときは、支援措置の実施を決定し、甲良町住民基本台帳の閲覧等に係る支援措置実施決定通知書(様式第2号)により申出者に通知するものとし、支援措置の必要性がないことを確認したときは甲良町住民基本台帳の閲覧等に係る支援措置不実施決定通知書(様式第3号)により申出者に通知するものとする。

(他の市町村長への通知)

第6条 町長は、前条の規定により申出者に対する支援措置の実施を決定した場合であって、当該申出者が第3条第1項の申出書により他の市町村において併せて支援措置を受けることを求めるときは、甲良町住民基本台帳の閲覧等に係る支援措置実施通知書(様式第4号)に当該申出書の写しを添えて当該他の市町村の長に通知するものとする。

(支援措置の実施)

第7条 町長は、第5条の規定により申出者に対する支援措置の実施を決定したときは、加害者からの当該申出者及び第3条第2項の規定により併せて支援措置を受けることを申し出た者(以下「申出者等」という。)に係る住民基本台帳の閲覧等の請求を拒否するものとする。国若しくは地方公共団体の職員又は弁護士等による職務上の請求について、申出者等の住所情報が加害者に漏れるおそれがあると認められるときも同様とする。

(支援措置の実施期間)

第8条 支援措置の実施期間は、第5条の規定により支援措置を実施することを通知した日から起算して1年間とする。

(他市町村長からの転送)

第9条 町長は、他の市町村の長から支援措置に係る申出書の写しの送付を受けた場合は、当該他の市町村の長を経由して当該申出書に係る申出者から申出がなされたものとして扱うものとする。

2 前項の場合において、町長は、当該他の市町村の長が支援措置の必要性があることを確認したことをもって、第4条の規定による支援措置の必要性があることの確認をしたものとして取り扱うことができる。

(支援措置の期間延長)

第10条 支援措置を受けている対象者は、支援措置の期間を延長しようとするときは、支援措置の実施期間の満了日の1箇月前から当該満了日までに町長に申し出るものとする。

2 第4条から第6条までの規定は、前項の場合について準用する。

(支援措置の終了)

第11条 町長は、次の各号の1に該当する場合は、支援措置を終了する。

(1) 申出者から甲良町住民基本台帳事務における支援措置解除申出書(様式第5号)により支援の終了を求める旨の申出があったとき。

(2) 前条第1項の規定による期間の延長の申出がなく支援措置の実施期間が満了したとき。

(3) 前2号に掲げるもののほか町長が支援措置の必要性がなくなったと認めるとき。

(関係課等との連携)

第12条 町長は、第5条の規定により申出者に対する支援措置の実施を決定したときは、当該申出者等が記載されている選挙人名簿の抄本の閲覧について同様の支援措置が講じられるよう選挙管理委員会に通知するとともに、町の関係課等に対し支援措置の実施に必要な情報を提供するものとする。

(関係課等の責務)

第13条 町の関係課等は、支援措置の実施の決定を受けた申出者等の住民基本台帳情報等の守秘に関し、万全の措置を講じなければならない。

(その他)

第14条 この要綱に定めるもののほか、支援措置の実施に関し必要な事項は、町長が別に定めることができる。

この要綱は、令和6年7月29日から施行する。

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甲良町住民基本台帳の閲覧等に係る支援措置に関する要綱

令和6年7月29日 告示第34号

(令和6年7月29日施行)