○甲良町情報公開・個人情報保護審査会条例

令和5年3月24日

条例第12号

(趣旨)

第1条 この条例は、甲良町情報公開・個人情報保護審査会の設置及び組織並びに調査審議の手続等について定めるものとする。

(設置)

第2条 情報公開制度における審査請求及び情報公開制度の適正かつ円滑な運営並びに個人情報保護制度における審査請求及び個人情報の適正な取扱いの確保について調査審議するため、甲良町情報公開・個人情報保護審査会(以下「審査会」という。)を置く。

(定義)

第3条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 諮問庁 次に掲げるものをいう。

 甲良町情報公開条例(平成15年条例第5号。以下「情報公開条例」という。)第16条第1項の規定により審査会に諮問をした実施機関(情報公開条例第3条第1項に規定する実施機関をいう。以下同じ。)

 個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号。以下「個人情報保護法」という。)第105条第3項において準用する同条第1項の規定により審査会に諮問をした町の機関(甲良町個人情報の保護に関する法律施行条例(令和5年条例第11号)第2条第1項に規定する町の機関をいう。以下同じ。)をいう。

(2) 公文書 情報公開条例第11条第1項の規定による決定(次条第1項第1号において「公開決定等」という。)に係る公文書(情報公開条例第3条第2項に規定する公文書をいう。)をいう。

(3) 保有個人情報 次に掲げるものをいう。

 個人情報保護法第78条第1項第4号、第94条第1項又は第102条第1項に規定する開示決定等、訂正決定等又は利用停止決定等(次条第1項第3号において「開示決定等」という。)に係る保有個人情報(個人情報保護法第60条第1項に規定する保有個人情報のうち同項に規定する地方公共団体等行政文書に係るものをいう。)

 議会個人情報保護条例第20条第5号ア第35条第1項又は第42条第1項に規定する開示決定等、訂正決定等又は利用停止決定等(次条第1項第6号において「開示決定等」という。)に係る保有個人情報(議会個人情報保護条例第2条第4項に規定する保有個人情報をいう。)

(所掌事項)

第4条 審査会は、次に掲げる事項について調査審議する。

(1) 情報公開条例第16条第1項の規定による諮問に応じ、公開決定等又は情報公開条例第5条第1項の規定による公開の請求に係る不作為についての審査請求に関する事項

(2) 実施機関の諮問に応じ、情報公開制度の運営に関する重要事項

(3) 個人情報保護法第105条第3項において準用する同条第1項の規定による諮問に応じ、開示決定等又は個人情報保護法第76条第2項、第90条第2項若しくは第98条第2項に規定する開示請求、訂正請求若しくは利用停止請求に係る不作為についての審査請求に関する事項

(4) 甲良町個人情報の保護に関する法律施行条例第4条の規定による諮問に応じ、個人情報の適正な取扱いの確保に関する事項

(5) 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成25年法律第27号)第27条第1項に規定する特定個人情報保護評価についての意見に関する事項

(6) 議会個人情報保護条例第45条第1項の規定による諮問に応じ、開示決定等又は議会個人情報保護条例第18条第2項第31条第2項若しくは第38条第2項に規定する開示請求、訂正請求若しくは利用停止請求に係る不作為についての審査請求に関する事項

(7) 議会個人情報保護条例第50条の規定による諮問に応じ、個人情報の適正な取扱いの確保に関する事項

2 審査会は、前項の調査審議を行うほか、情報公開制度の運営及び改善について、実施機関に意見を述べることができる。

(組織)

第5条 審査会は、委員5人以内をもって組織する。

(委員)

第6条 委員は、優れた識見を有する者のうちから、町長が委嘱する。

2 委員の任期は、2年とする。ただし、再任を妨げない。

3 委員が欠けた場合における補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。

4 委員は、職務上知ることができた秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。

(会長)

第7条 審査会に、会長を置き、委員の互選により選任する。

2 会長は、審査会を代表し、会務を総理する。

3 会長に事故があるとき又は会長が欠けたときは、あらかじめ会長の指名する委員がその職務を代理する。

(審査会の調査審議)

第8条 審査会の調査審議は、この条例に定めるところにより、実施する。

(審査会の調査権限)

第9条 審査会は、審査請求に係る事件に関し必要があると認めるときは、諮問庁に対し、公文書又は保有個人情報の提示を求めることができる。この場合においては、何人も、審査会に対し、その提示された公文書又は保有個人情報の開示を求めることができない。

2 諮問庁は、審査会から前項の規定による求めがあったときは、これを拒んではならない。

3 審査会は、審査請求に係る事件に関し必要があると認めるときは、諮問庁に対し、公文書に記録されている情報又は保有個人情報に含まれている情報の内容を審査会の指定する方法により分類又は整理した資料を作成し、審査会に提出するよう求めることができる。

4 第1項及び前項に定めるもののほか、審査会は、審査請求に係る事件に関し、審査請求人、参加人(行政不服審査法(平成26年法律第68号)第13条第4項に規定する参加人をいう。以下同じ。)又は諮問庁(以下「審査請求人等」という。)に意見書又は資料の提出を求めること、適当と認める者にその知っている事実を陳述させることその他必要な調査をすることができる。

(意見の陳述)

第10条 審査会は、審査請求人等から申出があったときは、当該審査請求人等に口頭で意見を述べる機会を与えなければならない。ただし、審査会が、その必要がないと認めるときは、この限りでない。

2 前項本文の場合においては、審査請求人又は参加人は、審査会の許可を得て、補佐人とともに出頭することができる。

(意見書等の提出)

第11条 審査請求人等は、審査会に対し、意見書又は資料を提出することができる。ただし、審査会が意見書又は資料を提出すべき相当の期間を定めたときは、その期間内にこれを提出しなければならない。

(提出資料の写しの送付等)

第12条 審査会は、第9条第3項若しくは第4項又は前条の規定による意見書又は資料の提出があったときは、当該意見書又は資料の写し(電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下この条において同じ。)にあっては、当該電磁的記録に記録された事項を記載した書面)を当該意見書又は資料を提出した審査請求人等以外の審査請求人等に送付するものとする。ただし、第三者の利益を害するおそれがあると認められるときその他正当な理由があるときは、この限りでない。

2 審査請求人等は、審査会に対し、審査会に提出された意見書又は資料の閲覧(電磁的記録にあっては、記録された事項を審査会が定める方法により表示したものの閲覧)を求めることができる。この場合において、審査会は、第三者の利益を害するおそれがあると認めるときその他正当な理由があるときでなければ、その閲覧を拒むことができない。

3 審査会は、第1項の規定による送付をし、又は前項の規定による閲覧をさせようとするときは、当該送付又は閲覧に係る意見書又は資料を提出した審査請求人等の意見を聴かなければならない。ただし、審査会が、その必要がないと認めるときは、この限りでない。

4 審査会は、第2項の規定による閲覧について、日時及び場所を指定することができる。

(審査請求に係る調査審議手続の非公開)

第13条 審査会の行う審査請求に係る調査審議の手続は、公開しない。

(答申書の送付等)

第14条 審査会は、審査請求に係る諮問に対する答申をしたときは、答申書の写しを審査請求人及び参加人に送付するとともに、答申の内容を公表するものとする。

(審査請求に係る調査審議以外の調査審議)

第15条 審査会は、第4条第1項第2号に掲げる所掌事項を遂行するため必要があると認めるときは実施機関に対して、同項第4号に掲げる所掌事項を遂行するため必要があると認めるときは町の機関に対して、同項第7号に掲げる所掌事項を遂行するため必要があると認めるときは議会に対して、資料の提出、意見の開陳、説明その他の必要な協力を求めることができる。

2 審査会は、第4条第1項第2号に掲げる所掌事項を遂行するため特に必要があると認めるときは実施機関以外の者に対しても、同項第4号に掲げる所掌事項を遂行するため特に必要があると認めるときは町の機関以外の者に対しても、同項第7号に掲げる所掌事項を遂行するため特に必要があると認めるときは議会以外の者に対しても、必要な協力を依頼することができる。

(委任)

第16条 この条例に定めるもののほか、審査会に関し必要な事項は、規則で定める。

(罰則)

第17条 第6条第4項の規定に違反して秘密を漏らした者は、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

2 前項の規定は、町の区域外において同項の罪を犯した者にも適用する。

(施行期日)

第1条 この条例は、令和5年4月1日から施行する。

(甲良町情報公開・個人情報保護審査会条例の廃止)

第2条 甲良町情報公開・個人情報保護審査会条例(平成18年条例第3号。以下「旧条例」という。)は、廃止する。

(旧審査会の廃止に伴う経過措置)

第3条 この条例の施行の際現に旧条例第1条に規定する甲良町情報公開・個人情報保護審査会(以下「旧審査会」という。)の委員である者は、この条例の施行の日(以下「施行日」という。)に、第6条第1項の規定による委嘱を受けたものとみなす。

2 前項の規定により施行日に委嘱されたものとみなされる委員の任期は、第6条第2項の規定にかかわらず、旧審査会の委員としての任期の残任期間とする。

3 町長は、施行日前においても、第6条第1項の規定の例により、審査会の委員の委嘱をすることができる。この場合において、その委嘱を受けた委員は、施行日において同項の規定による委嘱を受けたものとみなす。

4 施行日前に旧審査会にされた審査請求に関する諮問(この条例の施行の際これに係る調査審議を終えていないものに限る。)は、施行日において審査会に諮問されたものとみなす。この場合において、旧審査会により施行日前に行われた調査審議は、この条例の定めるところにより審査会により行われたものとみなす。

5 この条例の施行の際旧審査会が行っている甲良町個人情報の保護に関する法律施行条例附則第2条の規定による廃止前の甲良町個人情報保護条例(平成18年条例第2号)の規定によりその権限に属させられた事項及び個人情報保護制度の運営及び改善に関する調査審議については、第4条に規定する審査会の所掌事項に該当すると認められるものに限り、施行日以後、引き続き審査会が行うものとする。

6 この条例の施行の際現に旧審査会の委員である者又はこの条例の施行前において旧審査会の委員であった者に係る旧条例第4条第4項の規定による職務上知ることができた秘密を漏らしてはならない義務については、この条例の施行後も、なお従前の例による。

7 この条例の施行前にした行為に対する旧条例の規定による罰則の適用については、なお従前の例による。

8 第6項の規定によりなお従前によることとされた義務に違反して秘密を漏らした者は、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

(甲良町情報公開条例の一部改正)

第4条 甲良町情報公開条例の一部を次のように改正する。

〔次のよう〕略

甲良町情報公開・個人情報保護審査会条例

令和5年3月24日 条例第12号

(令和5年4月1日施行)