紺紙金字蘇悉地羯羅供養法巻上
指定期日
平成10年10月19日
建立年代
高麗時代
数
1巻
説明
紺色に染められた紙に金泥で文字が書かれた、紺紙金字経(こんしきんじ)の一つです。平安時代末期から鎌倉時代にわが国で書写された紺紙金字経に比べると、紺色がとても明るく華やかな色調となっています。表紙には銀泥を用い、宝相華(ほうそうげ)と呼ばれる架空の花が2輪、上下に大きく描かれています。巻子(かんす)を広げた見返しと呼ばれる部分には、神将像が描かれています。神将は、蓮の上に足を大きく広げて立っています。胸を大きく反らせて右手には剣を持ち、左手はギュッと拳を握りしめて振り上げています。本文1行目の経典名の部分をよく見ると、「巻上」と書かれた部分が書き直されていることがわかります。なお、本品は高麗経と呼ばれるもので、高麗で書写されたものです。朝鮮半島と近江の交流の一端をうかがわせる貴重な文化財の一つです。
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更新日:2021年06月30日