木造不動明王及び二童子像

更新日:2021年06月30日

木造不動明王及び二童子像

指定期日

昭和25年8月29日

建立年代

平安時代

3躯

説明

不動明王は大日如来の使者といわれ、仏道を修行する人を守り、逆らう人には恐ろしい姿で、教えに向かわそうとする密教の仏です。向かって右にこんがら童子、左にせいたか童子を従えています。 この西明寺の三体は共に檜の一木造(いちぼくつくり)、彫眼の像です。不動明王の頭髪は渦状に巻き、束ねて左に垂らしています。肩には条帛(じょうはく)をつけ、手に腕輪をはめ、左手には人を救う羂索(けんさく)を持ち、右手には悪人をこらす剣を握って岩上にどっかり座っています。高さは85.7センチメートルです。 こんがら童子像は髪を後ろに垂れ、体をやや左にし、両手で蓮の枝を持ち、穏やかな顔つきで立っています。左のせいたか童子像は髪を左右に垂れ、上体を左に傾けています。眉間(みけん)に皴(しわ)を寄せ、主人の命令が下ったら棒で叩きつけようと身構えている姿です。不動明王の後ろには燃えさかる火の光背こうはいがあり恐ろしさを一層感じます。密教ではこの前で護摩ごまを焚き祈願します。

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