山王七社御像
指定期日
平成17年8月25日
製作時期
室町時代
数
1幅
説明
元は、圓城寺北院の勝学院の什物(じゅうぶつ)で、後に桂城(かつらぎ)神社(甲良町下之郷)に伝わり、明治維新時の混乱を避け下之郷区の所有になりました。上部より幔幕(まんまく)を垂らした社殿に、日吉山王二十一社の諸神の内、十神を描いた山王曼陀羅(さんのうまんだら)です。内陣には上七社の神影、外陣廻廊には中七社の内三神の神影を描いています。 諸神を象かたどる描線は謹厳で形象を的確に表しており彩色はやや明度に欠けますが、各神の着衣や三曲屏(びょう)や幔幕に施された模様や社殿奥の障壁画など、各所に金泥も交えつつ、いずれも細密に彩色されています。やや硬さの見られる筆致や簡略化された図像から制作時期は室町時代後期と考えられます。 描線、彩色ともこの時代の作例としては優れた出来映えを示し、構図もまとまっています。また社殿奥の障壁画は丁寧な仕上がりで、この時代の特色を示していて興味深いものがあります。
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更新日:2021年06月30日